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地下闘技場

地下闘技場で最強と言われる俺の前に現れたのはパンクファッションに身を包
んだ十代後半の少女だった。
だが、俺は女子供とは言え容赦するほど甘い男ではない。
俺は目の前の少女に鋭い視線を投げかける。だが、少女は俺の視線を受け止め
ると不敵な笑みを浮かべた。
俺はそんな少女に対し予備動作無しでパンチを放つ。
だが、少女はそのパンチをあっさりとくぐり抜けるながらタックルを放つ。
俺はそのタックルを潰そうとするがそれよりも早く少女が俺をテイクダウンす
る。
俺は少女の胴に素早く足を絡めガードポジションを取る。対する少女は俺の太
腿に肘を落としてきた。
俺はその肘の激しい痛みに耐えかね、足を緩めた。少女はその機に乗じて完璧
なマウントポジションを取る。
「悪いね。こう言うの割と得意なんだ」
少女は自信満々に、そう言うと俺の顔へと拳を振り下ろし始めた。
俺は体重差を活かし少女を押しのけようとするが少女の淀みない拳の連打で脳
を激しく揺さぶられ完全に身体のコントロールを奪われる。
視界が歪み、聴覚に不協和音が生じ始めた俺は少女が実戦をくぐり抜けてきた
猛者だと悟らされた。
格闘技の世界で心体技と言う言葉を綺麗事と言う奴もいるがそう言う奴はこの
世界では生き残れない。
この世界では相手に怯まない胆力、自分が最も良く動ける身体コンディション、
そして、それを完璧にコントロールする技倆が重要だ。
その点、この少女は若さに似合わず全てを兼ね備えていた。
俺は少女の絶え間ない打撃の爆裂音を聞きながら薄れ行く意識の中、この闘技
場で少女が最強の名を欲しいがままにするのを確信した

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ボーパルバニー

俺は3分を無限とも言える長さに感じたのは初めてだった。
試合開始早々、折られた鼻から流れる血が喉に絡みつき呼吸は乱され、右の目
蓋は腫れ上がり視界が塞がれている。
更には左目に時折、血が流れ込み視界を朱に染めた。
世界王者の防衛戦。それが今日の俺の試合の筈だった。
だが突然、バニー姿のラウンドガールと闘う羽目になり、相手のパンチでもか
わして遊んでいれば良いと軽々しく受けた結果がこの様だった。
バニーガールのパンチは俺の攻撃の隙や防御の虚を突き、的確に急所を捉え、
最も力の乗った瞬間に確実にインパクトしてきた。
俺は散々、脳を揺さぶられ、内臓も抉られ満身創痍だった。
鍛えられた腕は既に重荷と化し構えるのがやっとという状態だ。勿論、膝も震
え移動もままならず立っているのが奇跡だと感じている。
しかし、バニーガールの猛攻は治るどころか激しさを増し俺をサンドバッグの
様に様々なコンビネーションを駆使し打ち据え続ける。
そんな俺のぼやけた視界に巨大な電光掲示板の残り時間が飛び込んでくる。
残り時間、10秒。俺は恥も外聞もなくもうすぐこの地獄から解放されると喜
び勇んだ。
「もう終り~?それじゃ、これで止め!」
バーニーガールがそう言いウィンクすると同時にその右手が閃いた。黒い閃光
が俺の顔面を襲う。
激しい爆裂音が響き渡ると同時にバニーガールの拳が俺の顔を剥ぎ取るのでは
無いかと錯覚させるほどにねじ込まれる。
俺は浮遊感を味わいながら含んでいたマウスピースがカクテル色のライトに照
らされ宙を舞う様とバニーガールが放ったコークスクリューブローのフォーム
を目に焼き付けコーナーポストに叩き付けられてから、そのまま崩れ落ちた。
「今日の防衛戦、代わりにしておいてあげるね」
薄れ行く意識の中、俺の耳にバニーガールの言葉とゴングが響き渡る。
今日の挑戦者のボクシングもバニーガールの前には俺のそれと同様児戯にも等
しい。
俺はその言葉が実現する様に、そして、この屈辱を分かち合える男が現れる事
を心底願った。

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