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ドリーム・ファイト・クラブ2

 俺はパンチを躱され続けて肩で息をしていた。
 ムキになりパンチを振り回した続けたせいでダメージを受けたわけでもない
のに足を前に踏み出すことも出来ず腕は構えるのがやっとと言う程に疲労が蓄
積している。
「それじゃあ、身体も温まったので行きますよ~」
 対戦相手、双葉理保が頬を上気させながらそう宣言するとローファーパンプ
スを鳴らしながら一気に踏み込んでくる。その足音に俺は自分を散々、翻弄し
続けた理保のフットワークが脳裏をよぎった。
「ラブ・アッパー!」
 理保は楽しそうに声を上げながら大きく腕を振りかぶる。それがわざとだと
言う事は真剣に闘う理保の姿を知っている俺には理解できた。
 不意に周りの音が聞こえなくなり視界が色を失う。そして理保の動きが緩慢
に見え始める。
 人間は危機的な状況になると一部の情報を遮断し一番大きな危険を回避しよ
うとする。モノクロームのスローモーションでまっすぐ俺に迫り来る理保の拳
を見つめながらそんな話を思い起こした。
 だが、そんなでも俺の身体は動こうとはしなかった。いや、動けなかった。
 激しい衝撃とともに俺の視界が色を取り戻す。次いで途切れることのない打
撃音と同時に視界と脳が右に左に揺さぶられる。
 ヘッドギア越しですら意識を刈り取ろうとする理保のフックの連打。その速
さに俺は倒れることも許されず為す術なく打たれ続けた。そして、構えていた
腕が力なくだらりと垂れ下がる。
 そこで理保の乱打は一旦、停止した。前のめりに崩れ落ちようとする俺。そ
の顎を理保は拳を一気に振り上げ打ちぬいた。
 ぐんぐんと近づいて来る天井。その事実に理保は倍以上も体重がある俺をアッ
パーでロケットのように打ち上げたのだと悟った。

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